カレ×カノ【続】

いずれ、バレると思うからいいんだけど。

「ただいま」

気持ちを切り替えて家に入ると、夕飯のいい匂いがした…―

「よいしょっ…」

部屋に戻り教科書やら参考書やらで重くなった鞄をベッドに投げた。

窓のカーテンを閉める時にいつも向かいの朱希の部屋を見る。

「ご飯食べてるのかな…」

明かりはついていなくて、カーテンだけが閉められていた。

そんな事を考えた時…―

携帯が鳴り、見ると朱希からのメール。

「ぷっ…何の報告よ」

それは、夕飯のすき焼きを嬉しそうに食べようとしている朱希の写メ。

「自慢したいんだな…子供みたい」


そういえば、すき焼きとか焼き肉とか朱希の大好物だもんね。

「良かったね。バカ面だよ…と」

そう送信してお腹が空いて来て自分もリビングに降りた。

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