カレ×カノ【続】

その夜…―

寝る寸前に朱希からの電話。

「もしもし…」

もう、ベッドの中にいたけどあのキスを考えると眠れなくて悶々していた。

「寝てたか?」

朱希の声の後ろからは好きなバンドの音楽が聞こえる。

「もうベッドの中だよ…寝かけだった」

「だろうな…声が眠そうだもんな」

クスクスと柔らかく笑う朱希につられた。

「今日…」

「ん?」

「なんか悪かったな〜なんて思ったり思わなかったり…」

もしかして…あのキスの事!?

「な…なにが!?」

「いや…だから…学校でさ…した事…」

やっぱり、あの事を謝ってるんだ…―

あたし、嫌がらなかったのに何で謝るんだよ。

「別に!!気にしてないから!!」

驚いたし、朱希が先に進みたいと思ってるのかもって気づいた時は戸惑ったけど…―

あたし逹、付き合ってるんでしょ?

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