カレ×カノ【続】
+第2章+
教室に入ると、愛子と光希が手を振り笑っていた。
愛子とは気まずくなってしまうかもなんて少し心配したけれど、素直に応援するよと言ってくれたのが嬉しかった。
「おはよう」
光希が先に挨拶をすると愛子も続いて声をかけてくれた。
いつもの朝だった。
朱希と教室の前で別れて、2人と他愛ないお喋りをしながら過ごし昼になれば、みんなでお弁当を食べる。
それは当たり前の毎日だったのに…―
「えぇッ!?なんで!?」
放課後…―
大声を出したのには理由があった。
委員会がある朱希を待っていたあたしに息を切らしながら告げたのは一緒に帰れなくなったと言ったからだ。
「待ってたんだけど!?」
「ほんとに悪ぃ…委員会が一緒の後輩が途中で気分悪くなってさ…送ってやらなきゃいけなくなったんだよ」
「…なんで朱希が!?」
他にもいるはずなのに、朱希じゃなきゃいけないなんておかしいよね?