カレ×カノ【続】
「ありがと…」
お礼を言われても素っ気なく返事をして、まだ貧乏揺すりを繰り返していた。
―…それから40分後
階段を急いで駆け下り、柚葉の待つ隣の校舎に急ぐ。
「悪ぃ!!遅くなっ…」
夕陽でオレンジ色に染まる教室で柚葉は机に頭を置いて、気持ち良さそうに眠っていた。
「なんだよ…」
足音を立てないように寝息を立てる柚葉に近づき、その柔らかい髪を撫でた。
猫っ毛の細く茶色い髪は、朱希が作る風にもふわりと揺れる。
「マジでそろそろヤバイかも…」
俺の我慢も知らないで、いい身分だよな―…
俺のモットーは、付き合う彼女は2・3日以内に戴くなんだよ。
それが、もう3ヵ月ぐらい生殺し状態なんですけど…