Tears in Love 〜せつない想い〜下
そう・・・
とても悲しい結末になった。



あのあと、
早く帰ればよかったのに・・・。



休憩時間。



「・・・なぁ、お前ら」


「どーしたんですか?
長瀬先輩?」


「ずっと前、
あの二人が付き合ってたって
言ってたよな?」


「え?あれ冗談で、
言ったんですけど・・・。」


「・・・・はぁ!?」


優の言葉を聞いた長瀬先輩は驚く。


「もしかして・・・それ信じて
今まで二人と
話さなかったんですか?」


翔は続いて話す。

長瀬先輩は驚きすぎて
言葉を失う。


「・・・確かに、
矢野先輩は柳原に告白したけど


なんか長瀬先輩が
好きだから告白の返事
してなかったらしいですよ?」


「おい・・・!拓!
それは言わない約束だろ!?」


「し・・しまった!!」


拓は慌てて口を塞ぐ。


「嘘だろ・・・」


(俺は今まで勘違いして・・・。


・・・待てよ?


・・・柳原の本当の
好きな奴って俺!?)


そんな長瀬先輩のことを
知らないあたしは、


一人考え込んでいた。


あたし
間違ってたのかな・・・?



矢野先輩の優しさに
甘えてたのに、


フっちゃうなんて・・・



あたし最低だ。



・・・バシッ


「・・・!?」


「何考え込んでんだよ」


矢野先輩はあたしの頭を
軽く叩いて、隣に座る。


「矢野先輩・・・」


「・・・別にいいよ。


・・つっても、
本当はめちゃめちゃ
へこんでるけどな!


けど、お前の気持ち案外
分かっからさ」


矢野先輩は苦笑いする。


こんな優しい人なのに・・・

あたしは・・・。



そして。


その時はやってきた。


部活帰りになると、
みんなは早く帰ってしまった。


そんな中あたしは、
防具整理がおそくなり
帰るのが遅くなった。


だから
あんな事があったのかもね。



そう・・・あんなことが。
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