ワタシの隣り
「いつまで休むつもり?」

「10日って言ってある。」

「…あと3日で立ち直れんのかよ。」



立ち直る?

そんなの無理

泰輔の存在が大きくて

大きくて

そんなの無理に決まってる

やだ…

会いたい

会いたい

会いたいよぉ



「泰輔…」



いつも隣りにいてくれたじゃん


『彩華』


って名前呼んでくれたじゃん

なのに今私の髪を触るのは
泰輔じゃないんだ



「泰輔ぇ…」



涙が止まらない

止まってなんてくれない


太輔への想いが溢れてくる


「彩華…」



優しくそう呟いた充の言葉は私の耳には届かずに響いた。
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