あんでっど
おばさんの顔がみるみるうちに青ざめていく。
「主様に褒美をいただけるぞ!」
「ワシが先じゃ、ワシが先じゃ!」
黒いものは、明らかにその異形の姿を見せ始めている。
身長は子供くらい。髪の毛は、バサバサと四方八方に伸びっぱなし。
髪に隠れた顔からはギラギラと光る目が美春を見据えている。
おばさんと美春は、知らず知らず寄り添って出口へと後ずさりしていた。
「逃がさぬぞぉ!」
黒いものが、両手を広げて美春を目掛けて飛びかかってきた!
「いゃあぁあ~!」
美春の悲鳴が響き渡った瞬間、
「うわぁ~~~!」
握りしめていた護符が真っ白な光を放ち、飛んできた異形の者の目を射抜いた。
光は近くにいた他の者たちも圧倒し、軒並みに凪ぎ払った。
店の中は異様なまでに静まり返り、残された美春とおばさんは、まだ二人とも寄り添いあったまま、ガクガクと震えていた。
一緒にどれくらいの時間、震えていたのだろう。
ようやっと美春が口を開きかけた時だった。
カラカラと店の引き戸が涼やかになり、爽やかな声が聞こえてきた。
「ごめんください。美月神社の者ですが。」
美春とおばさんは、ハッとし、瞬間に正気を取り戻したのだったが…。
「主様に褒美をいただけるぞ!」
「ワシが先じゃ、ワシが先じゃ!」
黒いものは、明らかにその異形の姿を見せ始めている。
身長は子供くらい。髪の毛は、バサバサと四方八方に伸びっぱなし。
髪に隠れた顔からはギラギラと光る目が美春を見据えている。
おばさんと美春は、知らず知らず寄り添って出口へと後ずさりしていた。
「逃がさぬぞぉ!」
黒いものが、両手を広げて美春を目掛けて飛びかかってきた!
「いゃあぁあ~!」
美春の悲鳴が響き渡った瞬間、
「うわぁ~~~!」
握りしめていた護符が真っ白な光を放ち、飛んできた異形の者の目を射抜いた。
光は近くにいた他の者たちも圧倒し、軒並みに凪ぎ払った。
店の中は異様なまでに静まり返り、残された美春とおばさんは、まだ二人とも寄り添いあったまま、ガクガクと震えていた。
一緒にどれくらいの時間、震えていたのだろう。
ようやっと美春が口を開きかけた時だった。
カラカラと店の引き戸が涼やかになり、爽やかな声が聞こえてきた。
「ごめんください。美月神社の者ですが。」
美春とおばさんは、ハッとし、瞬間に正気を取り戻したのだったが…。