ソレデモワタシハアナタヲアイス
優先順位
「なぁ、美咲。どっか行かない?」
「行かない」
「…」
ノートから顔を上げずに俺の愛しいカノジョは答えた。
「みぃ~さぁ~きぃ~、どっか…」
「行かないって!ちょっと黙ってて!」
めげずに声をかける俺にカノジョになっても相変わらずキツイ美咲はピシャリと言い放った。
「なぁ、美咲のヤツ、何やってんの?」
俺は朝から教室で黙々と何かをノートに書いている美咲から離れて、隆太と真由子を相手に切り替えた。
「英論文書いてるんだって。なんか大会に出る代表に選ばれたみたいだよ。また古葉ちゃん、鼻高々になるね」
真由子の視線の先で美咲は辞書を片手にブツブツ呟いている。
つくづく俺のカノジョはなんでも出来る女なんだと実感した。
「へぇ~、なんだかんだで結局、美咲ってそういうの引き受けるんだ?」
俺は自分の誘いよりも他人の頼まれ事に時間を割く美咲に少し腹が立った。
「空人、美咲にかまってもらえなくて機嫌悪いんじゃない?」
隆太がニヤついてみせた。
「うるせーよ」
図星をつかれた俺は更に気分が悪くなった。
「行かない」
「…」
ノートから顔を上げずに俺の愛しいカノジョは答えた。
「みぃ~さぁ~きぃ~、どっか…」
「行かないって!ちょっと黙ってて!」
めげずに声をかける俺にカノジョになっても相変わらずキツイ美咲はピシャリと言い放った。
「なぁ、美咲のヤツ、何やってんの?」
俺は朝から教室で黙々と何かをノートに書いている美咲から離れて、隆太と真由子を相手に切り替えた。
「英論文書いてるんだって。なんか大会に出る代表に選ばれたみたいだよ。また古葉ちゃん、鼻高々になるね」
真由子の視線の先で美咲は辞書を片手にブツブツ呟いている。
つくづく俺のカノジョはなんでも出来る女なんだと実感した。
「へぇ~、なんだかんだで結局、美咲ってそういうの引き受けるんだ?」
俺は自分の誘いよりも他人の頼まれ事に時間を割く美咲に少し腹が立った。
「空人、美咲にかまってもらえなくて機嫌悪いんじゃない?」
隆太がニヤついてみせた。
「うるせーよ」
図星をつかれた俺は更に気分が悪くなった。