ソレデモワタシハアナタヲアイス
「あ、私もう1回トイレ行きたいかも」
しばらくして真由子が口を開いた。
思いの外、待ち時間が長い。
俺達は少し疲れぎみになっていた。
「ちょっと行って来るから並んでてね」
真由子は列から抜け出て走って行った。
「大丈夫かな?もうすぐ順番だけど…」
美咲は少し心配そうに真由子の背中を見つめた。
徐々にだけれど列は進んでいる。
なんとなく俺も真由子が消えた所を見つめた。
するとメールの受信を告げる振動が足に伝わるのに俺は気付いた。
ポケットから携帯を出してメールを読んだ俺は、チラリと空人を見てからパークマップを取り出した。
「真由子が迷ったらしいからちょっと行って来るね」
美咲が更に心配そうな顔になった。
「真由子からメール?私、行って来るよ」
美咲がマップを受け取ろうと手を出したけれど、俺は美咲を列から出すつもりはなかった。
「良いよ。美咲は並んでて。男2人で並んでたら気持ち悪いでしょ?」
俺は美咲を食い止めて列から素早く走り出た。
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