ソレデモワタシハアナタヲアイス
密室の賭け事
「絶対ハメられたし…」
俺の向かいに座って180度近く、上半身を後ろにひねったままパノラマに広がる景色に目を向けた美咲は静かに呟いた。
結局、戻って来なかった隆太と真由子に怒りを表しながらも周りの雰囲気に促されるまま乗ってしまった観覧車の中で、美咲は不機嫌そうだった。
俺としては隆太様々、真由子様々、な心境だったけれどこの期に及んで俺は失敗をしてしまった。
―――なんで向かいに座ったんだよ…―――
自分で自分の行動に嫌気がさす。
反射なのか俺は美咲の隣ではなく真向かいに座ってしまった。
ついでにさっきから、美咲はずっと体を後ろにひねったままだった。
「美咲」
俺は意を決して名前を呼んでみた。
俺の向かいに座って180度近く、上半身を後ろにひねったままパノラマに広がる景色に目を向けた美咲は静かに呟いた。
結局、戻って来なかった隆太と真由子に怒りを表しながらも周りの雰囲気に促されるまま乗ってしまった観覧車の中で、美咲は不機嫌そうだった。
俺としては隆太様々、真由子様々、な心境だったけれどこの期に及んで俺は失敗をしてしまった。
―――なんで向かいに座ったんだよ…―――
自分で自分の行動に嫌気がさす。
反射なのか俺は美咲の隣ではなく真向かいに座ってしまった。
ついでにさっきから、美咲はずっと体を後ろにひねったままだった。
「美咲」
俺は意を決して名前を呼んでみた。