ソレデモワタシハアナタヲアイス
空人の事情
「サキ、今日、部活なくなったから一緒に帰るぞ」
「私、今日、帰りに映画館に行くからソラ1人で帰れば?」
「…(怒)」
朝の教室では以前のような空人と美咲のやり取りが見れるようになっていた。
「なんか平和だね」
「そうだね、平和だね。何より俺達が平和だね」
いつの間にかお互いを「サキ」「ソラ」と呼び合うようになっている2人を俺と真由子は保護者のような気持ちで見守っていた。
「やっぱ免疫付けるって大事なのね。何したか知らないけど空人に拍手だわ」
腕組みをした真由子が深くうんうんと頷いた。
何があったのか真っ赤な顔で観覧車から降りて来た日以来、美咲は徐々に空人との距離を縮めていた。
いや、美咲が、と言うよりは空人が上手くコントロールをしているようにも見える。
いかにも付き合っているというような雰囲気はないにしろ、俺達の目には前と同じ仲の良い2人が映っていた。
「私、今日、帰りに映画館に行くからソラ1人で帰れば?」
「…(怒)」
朝の教室では以前のような空人と美咲のやり取りが見れるようになっていた。
「なんか平和だね」
「そうだね、平和だね。何より俺達が平和だね」
いつの間にかお互いを「サキ」「ソラ」と呼び合うようになっている2人を俺と真由子は保護者のような気持ちで見守っていた。
「やっぱ免疫付けるって大事なのね。何したか知らないけど空人に拍手だわ」
腕組みをした真由子が深くうんうんと頷いた。
何があったのか真っ赤な顔で観覧車から降りて来た日以来、美咲は徐々に空人との距離を縮めていた。
いや、美咲が、と言うよりは空人が上手くコントロールをしているようにも見える。
いかにも付き合っているというような雰囲気はないにしろ、俺達の目には前と同じ仲の良い2人が映っていた。