ソレデモワタシハアナタヲアイス
―――ありえない…俺達って付き合ってるんじゃなかったっけ…?―――
なんだか頭がクラクラして来た。
サキの性格はよく理解しているつもりだ。
俺の予想では世の中が浮足立っているクリスマスなんて、サキにとってはまったくもって興味がなさそうな行事なのに、本場、海外でパーティーとは。
―――意外だ―――
パーティーにフレンドリーに参加しているサキなんて想像が出来ない。
結局、冬休みの間、俺はひたすら部活に力を注ぎ、これでもかと放送される特別番組を見尽くし、サキに捨てられたんだと海人に罵られ、古過ぎて国際電話に対応出来ない携帯に怒りを覚えた。
サキと付き合ってからこんなに長い間会わないで、連絡も取らずに過ごしたのは初めてだった。
< 139 / 435 >

この作品をシェア

pagetop