ソレデモワタシハアナタヲアイス
出逢い
「美咲~!」
新しい制服に身を包んだ真由子が校門で手を振っている。
「おはよ。早いね」
私もまた、着慣れない制服に体を収めていた。
「何言ってんの!もうクラス表も見て来たよ!」
私達は歩き慣れない校門を並んで通った。
「同じクラスだって!この学校、3年間クラス替えないから卒業まで一緒だよ!やったね!」
桜よりも明るい顔をする真由子に私まで嬉しくなる。
「本当?やっぱ同じ高校にして良かった。隆太は?」
「俺も一緒だよ」
いつの間に背後に来たのか、すぐ後ろから隆太の声が聞こえた。
「おはよ。隆太も一緒なんだ?」
私は声のした方を振り返った。
「うん。これで高校も3人一緒だね」
見慣れない制服を割りとしっかり着こなした隆太が、私達の歩幅に合わせて隣に並んだ。
「それにしても凄くない?うちの中学からここに入ったのって私達3人だけでしょ?なのに3人クラス一緒だなんて強運」
確かに真由子の言う通りだと思う。
私達3人は、たまたま同じような学力だった事から当然のように同じ高校を受験して無事、合格。
今日から晴れてまたクラスメイトとなった。
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