ソレデモワタシハアナタヲアイス
私は心のどこかでソラが行くなと言ってくれるのではないかと思っていた。
キッパリ言わないにしても態度に表れるとか、なんらかのシグナルを期待していた。
正直、今の私はソラに対して自信をなくしている。
ソラが私をどう思っているのかが分からなくなっていた。
「きっと私の方がソラを好き」なんて言えた余裕は今となってはどこにもない。
私は本当にソラのカノジョなのだろうか。
「ちょっと、聞いてる?」
黙り続ける私の顔を真由子が覗いた。
「…聞いてる…」
今日の私はどうも真由子の説教を受けなくてはならないらしい。
私は覚悟を決めて1口目のコーヒーを飲んだ。
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