ソレデモワタシハアナタヲアイス
隆太が気を利かせて最初に入ってくれる。
知らない教室には知らない顔があふれていた。
数からしてきっとこのクラスの約半分の生徒が今、教室に居る。
それなのにあまりにもここは静かだった。
―――そっか。皆、知らない者同士なんだ―――
つくづく私達3人の強運に頷いてしまう。
「とりあえず座っておこうか?」
隆太の提案に従って私達は前のドアから近い席に固まって座った。
「なんか空気、重いね。息、詰まりそう」
そう言って教室を見回す真由子は、さっきまでとは明らかにテンションが違っていた。
教室の雰囲気に飲まれて私達までもが沈黙に加わってしまう。
こんな雰囲気のクラスで3年間やっていけるのだろうかと、出だしから不安にかられてしまった。
せめて私達だけでもこの重い空気から脱出する為に何かを話そうと新しい空気を吸い込んだ瞬間、勢い良く教室に入って来る男子生徒が私の目に飛び込んで来た。
「隆太!やった!見つけた!同じクラスじゃん!」
なんだかやたらとテンションの高い声が静かな教室に響いた。
彼のおかげで私達は嫌でも無口なクラスメイト達の視線を集めてしまった。
知らない教室には知らない顔があふれていた。
数からしてきっとこのクラスの約半分の生徒が今、教室に居る。
それなのにあまりにもここは静かだった。
―――そっか。皆、知らない者同士なんだ―――
つくづく私達3人の強運に頷いてしまう。
「とりあえず座っておこうか?」
隆太の提案に従って私達は前のドアから近い席に固まって座った。
「なんか空気、重いね。息、詰まりそう」
そう言って教室を見回す真由子は、さっきまでとは明らかにテンションが違っていた。
教室の雰囲気に飲まれて私達までもが沈黙に加わってしまう。
こんな雰囲気のクラスで3年間やっていけるのだろうかと、出だしから不安にかられてしまった。
せめて私達だけでもこの重い空気から脱出する為に何かを話そうと新しい空気を吸い込んだ瞬間、勢い良く教室に入って来る男子生徒が私の目に飛び込んで来た。
「隆太!やった!見つけた!同じクラスじゃん!」
なんだかやたらとテンションの高い声が静かな教室に響いた。
彼のおかげで私達は嫌でも無口なクラスメイト達の視線を集めてしまった。