ソレデモワタシハアナタヲアイス
―――キレてる…―――
初めて空人を怖いと感じた。
「隆太ぁ…」
なんとか追い付いた隆太に私は助けを求めた。
「分かってる。最悪、美咲だけでも助けるから」
隆太もただならない雰囲気のせいか見た事のない真剣な顔をしていた。
―――ヤバイ…本当にヤバイ…―――
頭の中がパニックになっている私のずっと先でやっと空人の足が止まった。
空人はそのまま躊躇する事なくたどり着いた部屋のドアを開けた。
私は血の気が引くのを感じた。
「空人!ストップ…」
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