ソレデモワタシハアナタヲアイス
「本当に知らなかっただけだから!ってそれもどうかと思うけど…」
一応、空人は本気で反省をしているようだった。
「サキ、今からちゃんとプレゼント用意するから…」
「いらない」
美咲は空人の言葉を遮って冷たく断った。
「ごめんって!俺が悪かったから!そんな怒んなよ!」
必死に謝る空人に美咲は怒るフリをやめて口元を緩めた。
「良いよ、怒ってないから」
美咲は気にしてないよと笑った。
「でも…」
空人は申し訳なさそうに顔をくもらせた。
「得意の美咲主義なんだよね?私達もプレゼントあげれないし」
きっとさっきの美咲の台詞を空人が誤解をしているのだろうと思ったのか、真由子が割って入った。
「…?主義?あげれない?」
空人は予想通り意味が分かっていなかったらしく首をかしげている。
< 189 / 435 >

この作品をシェア

pagetop