ソレデモワタシハアナタヲアイス
「そうだ!サキ、浴衣持ってねぇの?」
隙をついて空人が美咲の頭に手を出した。
「浴衣ぁ?」
三度に渡って髪を乱された美咲は若干本気で怒り出していた。
「どうせだから浴衣、着て来いって。去年も浴衣着てるヤツけっこう居たし」
美咲の浴衣姿を見たいだけの空人は何も考えずに提案した。
「空人、空人」
俺はそんな空人を手招きして耳を引っ張ってやった。
「ただでさえ美咲、目立つのに浴衣なんか着させたらまた変なヤカラが群がって来ると思うよ?」
なんだよと嫌がる空人に俺は耳打ちをした。
「サキ!今のなし!普通の格好で来い!」
ハッとした空人は慌てて前言を撤回した。
「は?どっちなのよ?」
美咲は大分、苛立っている様子だった。
「とにかく普通で、っていうか地味にして来い!浴衣は絶対ダメだからな!」
「っていうかなんでソラにイチイチ服装の指定されなきゃなんないの?私がどんな格好しようと関係ないでしょ!?」
例によって例の如く、2人のケンカがギャンギャンと始まってしまった。
―――なんでこんな事でケンカ出来るんだろ?―――
この辺りのコミュニケーションについてはイマイチ理解が出来ない。
とはいえ、この状況も美咲と空人にとっては上手くいっている証拠だった。
隙をついて空人が美咲の頭に手を出した。
「浴衣ぁ?」
三度に渡って髪を乱された美咲は若干本気で怒り出していた。
「どうせだから浴衣、着て来いって。去年も浴衣着てるヤツけっこう居たし」
美咲の浴衣姿を見たいだけの空人は何も考えずに提案した。
「空人、空人」
俺はそんな空人を手招きして耳を引っ張ってやった。
「ただでさえ美咲、目立つのに浴衣なんか着させたらまた変なヤカラが群がって来ると思うよ?」
なんだよと嫌がる空人に俺は耳打ちをした。
「サキ!今のなし!普通の格好で来い!」
ハッとした空人は慌てて前言を撤回した。
「は?どっちなのよ?」
美咲は大分、苛立っている様子だった。
「とにかく普通で、っていうか地味にして来い!浴衣は絶対ダメだからな!」
「っていうかなんでソラにイチイチ服装の指定されなきゃなんないの?私がどんな格好しようと関係ないでしょ!?」
例によって例の如く、2人のケンカがギャンギャンと始まってしまった。
―――なんでこんな事でケンカ出来るんだろ?―――
この辺りのコミュニケーションについてはイマイチ理解が出来ない。
とはいえ、この状況も美咲と空人にとっては上手くいっている証拠だった。