ソレデモワタシハアナタヲアイス
1年で変わる事
―――間違った…―――
たまには外での待ち合わせも良いかなんてちょっとデート的な雰囲気を求めたのが間違いだった。
思いの外、部活が延びてしまった俺はサキとの待ち合わせ時間に30分も遅刻していた。
―――浴衣禁止にして正解だったかも―――
待ち合わせ場所の駅でTシャツにデニム姿という至って普通の格好をしているにも関わらず、サキはその外見から、通り過ぎる人達の視線もひたすらに集めていた。
見るからに機嫌の悪そうなその表情が益々、美人度を上げている。
―――なんて見とれてる場合じゃないし―――
危なく俺も偶然そこに居たキレイな人を見物する傍観者になるところだった。
「サキ!ごめん!」
俺はたくさんの人達の視線の中に割って入った。
「…30分、遅刻」
サキは待ち疲れた顔をそのまま向けて来た。
「ごめんって!とにかくサキ、行くぞ!」
「え?ソラ!ちょっと!」
とりあえず今のこのパンダ状態からサキを脱出させなければと思った俺は、サキの腕を掴んで花火を見に行くであろう人込みの中に紛れた。
たまには外での待ち合わせも良いかなんてちょっとデート的な雰囲気を求めたのが間違いだった。
思いの外、部活が延びてしまった俺はサキとの待ち合わせ時間に30分も遅刻していた。
―――浴衣禁止にして正解だったかも―――
待ち合わせ場所の駅でTシャツにデニム姿という至って普通の格好をしているにも関わらず、サキはその外見から、通り過ぎる人達の視線もひたすらに集めていた。
見るからに機嫌の悪そうなその表情が益々、美人度を上げている。
―――なんて見とれてる場合じゃないし―――
危なく俺も偶然そこに居たキレイな人を見物する傍観者になるところだった。
「サキ!ごめん!」
俺はたくさんの人達の視線の中に割って入った。
「…30分、遅刻」
サキは待ち疲れた顔をそのまま向けて来た。
「ごめんって!とにかくサキ、行くぞ!」
「え?ソラ!ちょっと!」
とりあえず今のこのパンダ状態からサキを脱出させなければと思った俺は、サキの腕を掴んで花火を見に行くであろう人込みの中に紛れた。