ソレデモワタシハアナタヲアイス
―――はぁ~、疲れた…―――
修学旅行が始まってからやっと1人になった私は、ベッドに座ってテレビをつけた。
画面に表れる見た事のない番組やCMを流しながら、私は今日撮った写真のチェックを始めた。
―――ヤバイ…なんでこんなにキレイなんだろ…―――
自分で撮った写真に少し酔ってしまう。
こんなにキレイな景色をこの目で見たのは初めてだった。
―――そうだ―――
私はデジカメを持ったままベランダに出てみた。
すぐ下にはビーチが広がっている。
昼間の青い海もさすがに今は黒く見えた。
それでも海は海である事の証拠として波音を繰り返し奏でている。
「ヤバイ…涙、出そ…」
誰も居ないベランダで私はつい独り言を言ってしまった。
それぐらい私はこの景色に引き込まれていた。
―――あ、写真―――
しばらくボーッとしてから私は写真を撮る為にベランダに出た事を思い出した。
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