ソレデモワタシハアナタヲアイス
「なんでカギなんか渡すワケ?」
2人を追い出して代わりに部屋に戻って来た真由子を相手に私は抗議した。
「だって今日、2人共あんまり一緒に居なかったでしょ?気、遣ってあげたのに」
真由子は膨れっ面になった。
「いや、そんな気、遣わなくて良いから」
私は真由子に流されないように首を振った。
「でも隆太まで来ちゃったんだね。気、遣えよって」
真由子は今度は悔しい顔をした。
「だから良いからって!もう旅行中に変な事しないでよ!」
全く懲りていない真由子に、私は全力でビシッと言ってやった。
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