ソレデモワタシハアナタヲアイス
「空人、どんな風に美咲の事、見てんの?」
「そうだよ、美咲は良い子なんだよ?」
つられたのか、真由子まで笑い出した。
「信じらんねぇ。あいつのどこにモテる要素があるんだよ?」
あまりにも予想外の真実に、俺は腕組みをした。
「中学の時もよく呼び出されてたよね?全滅させてたけど。そこら辺の男よりずっと男らしいかも」
真由子が思い出し笑いを浮かべた。
「そうそう、気持ち良いくらいスパッと断ってたよね。客観的に見てるとけっこう面白かったりして」
2人の中学時代の話しを聞いても、どうも納得出来ない。
「ごめん、お待たせ」
想像力をフルに活動させて『モテる美咲』をイメージしてみたけれど、完成する前に本物が帰って来た。
「おかえり、ちょっと長かったんじゃない?」
真由子が立ち上がって美咲を迎えた。
「うん。断ったら『じゃ、せめて生徒会に入ってくれ』ってねばられたんだよね。普通、フラれた相手にそんな事言う?あの生徒会長、変わり者だね」
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