ソレデモワタシハアナタヲアイス
お風呂で温まった体に、部屋の空気がひんやりと感じる。
屋根が近いからか、1階に居た時よりもここの方が雨音が激しかった。
とりあえずCDでもかけようとコンポに手を伸ばしてみると、机の上に放置していた携帯が、何かの着信を告げる光を放っているのが目についた。
私は、コンポに住み着いているCDの再生ボタンを押して、そのままその手で携帯を開いた。
そこには、3人の人物から異常なくらい、何度も電話がかかって来ていた事が表示されていた。
私は、パッと見で1番着信の多い人物に電話をかけた。
「もしもし、海人くん?ごめん、お風呂、入ってたから…え?……うん………うん………うん…分かった…」
話しを聞き終えても、私の手には、耳から携帯を離すという命令が伝達されなかった。
私は、電話が切れてから少しの間流れる不通音をただ耳の中に流した。
それもなくなると、また聞こえて来るのはコンポから流れる音楽と雨音だけだった。
「美咲!マユちゃんと隆太くんが来てるわよ!」
1階からお母さんの声が聞こえた。
どうやら電話をしても出ない私に、直接会いに来たらしい。
私はやっと耳から携帯を離した。
力が抜けた手は、携帯すら落としそうになってしまう。
私は携帯をそのまま閉じずに、なんとか落とさないように持ちながら、階段を下りた。
屋根が近いからか、1階に居た時よりもここの方が雨音が激しかった。
とりあえずCDでもかけようとコンポに手を伸ばしてみると、机の上に放置していた携帯が、何かの着信を告げる光を放っているのが目についた。
私は、コンポに住み着いているCDの再生ボタンを押して、そのままその手で携帯を開いた。
そこには、3人の人物から異常なくらい、何度も電話がかかって来ていた事が表示されていた。
私は、パッと見で1番着信の多い人物に電話をかけた。
「もしもし、海人くん?ごめん、お風呂、入ってたから…え?……うん………うん………うん…分かった…」
話しを聞き終えても、私の手には、耳から携帯を離すという命令が伝達されなかった。
私は、電話が切れてから少しの間流れる不通音をただ耳の中に流した。
それもなくなると、また聞こえて来るのはコンポから流れる音楽と雨音だけだった。
「美咲!マユちゃんと隆太くんが来てるわよ!」
1階からお母さんの声が聞こえた。
どうやら電話をしても出ない私に、直接会いに来たらしい。
私はやっと耳から携帯を離した。
力が抜けた手は、携帯すら落としそうになってしまう。
私は携帯をそのまま閉じずに、なんとか落とさないように持ちながら、階段を下りた。