ソレデモワタシハアナタヲアイス
玄関では、真由子と隆太が靴を脱いで上がる事もなく立っていた。
「美咲…ごめんね、急に…電話しても出なかったから…」
真由子は、真っ青になっている。
「ううん…さっきまで…お風呂、入ってたから…」
もしかしたら、私も真由子と同じような顔をしているのかもしれない。
お母さんは、ただならない空気の中、ただこの場に居た。
「美咲、さっき連絡があって…」
「今…」
もう一度、さっき聞いた事実を聞きたくなかった私は、隆太の言葉を掻き消した。
「今…海人くんに…聞いた…」
まばたきを忘れているのに、私の目が渇く事はなかった。
「真由子、俺、車に行ってるから美咲の用意させて連れて来て」
隆太の指示に、真由子は動揺しながらも、しっかり頷いた。
「すみません。お邪魔します」
真由子は、立ち尽くしているお母さんに小さく頭を下げて、靴を脱いだ。
「美咲、急いで着替えよう?隆太のお兄ちゃんが車、出してくれたから」
真由子は青い顔をしながらも、私を支えようとしてくれている。
「…うん」
私は、どうにか返事をして、真由子と一緒に部屋に戻った。
頭が真っ白になっている私は、自分に代わって支度をしてくれる真由子の言う事に、ただ従う事しか出来なかった。
「美咲…ごめんね、急に…電話しても出なかったから…」
真由子は、真っ青になっている。
「ううん…さっきまで…お風呂、入ってたから…」
もしかしたら、私も真由子と同じような顔をしているのかもしれない。
お母さんは、ただならない空気の中、ただこの場に居た。
「美咲、さっき連絡があって…」
「今…」
もう一度、さっき聞いた事実を聞きたくなかった私は、隆太の言葉を掻き消した。
「今…海人くんに…聞いた…」
まばたきを忘れているのに、私の目が渇く事はなかった。
「真由子、俺、車に行ってるから美咲の用意させて連れて来て」
隆太の指示に、真由子は動揺しながらも、しっかり頷いた。
「すみません。お邪魔します」
真由子は、立ち尽くしているお母さんに小さく頭を下げて、靴を脱いだ。
「美咲、急いで着替えよう?隆太のお兄ちゃんが車、出してくれたから」
真由子は青い顔をしながらも、私を支えようとしてくれている。
「…うん」
私は、どうにか返事をして、真由子と一緒に部屋に戻った。
頭が真っ白になっている私は、自分に代わって支度をしてくれる真由子の言う事に、ただ従う事しか出来なかった。