ソレデモワタシハアナタヲアイス
「兄貴、車、出して」
次に俺は、リビングに向かった。
「えぇ~、このどしゃぶりの中、どこ行く…」
大声で笑いながらバラエティ番組を見ていた兄貴は、遠慮なく嫌そうな顔で振り向いた。
けれど、ショックを隠しきれない俺の表情に何かを悟ったらしく、途中で口を閉じた。
「どうした?隆太」
俺につられてなのか、兄貴の表情が変わった。
「…空人が…事故で死んだって…」
もう一度、言ってみたものの、やっぱり信じられない事実だった。
「え?空人くんが…?」
兄貴と一緒にリビングに居た母さんが、顔を強張らせた。
「上着、取って来るから待ってろ。っておまえも何か着ろよ」
兄貴は静かに立ち上がって、一旦自分の部屋に向かった。
俺も兄貴に言われた通り、部屋に上着を取りに戻った。
「どこ、行けば良いんだ?」
シートベルトをしめて、兄貴はワイパーを動かし始めた。
「最初に真由子ん家、行って。それから美咲ん家」
俺は、真由子の家に向かいながら、何度も美咲に電話をかけた。
けれど、結果は同じだった。
次に俺は、リビングに向かった。
「えぇ~、このどしゃぶりの中、どこ行く…」
大声で笑いながらバラエティ番組を見ていた兄貴は、遠慮なく嫌そうな顔で振り向いた。
けれど、ショックを隠しきれない俺の表情に何かを悟ったらしく、途中で口を閉じた。
「どうした?隆太」
俺につられてなのか、兄貴の表情が変わった。
「…空人が…事故で死んだって…」
もう一度、言ってみたものの、やっぱり信じられない事実だった。
「え?空人くんが…?」
兄貴と一緒にリビングに居た母さんが、顔を強張らせた。
「上着、取って来るから待ってろ。っておまえも何か着ろよ」
兄貴は静かに立ち上がって、一旦自分の部屋に向かった。
俺も兄貴に言われた通り、部屋に上着を取りに戻った。
「どこ、行けば良いんだ?」
シートベルトをしめて、兄貴はワイパーを動かし始めた。
「最初に真由子ん家、行って。それから美咲ん家」
俺は、真由子の家に向かいながら、何度も美咲に電話をかけた。
けれど、結果は同じだった。