ソレデモワタシハアナタヲアイス
「お願いがあります」
誰もが美咲に注目した。
「私の髪、ソラに持って行って欲しいんです」
色んな思いを乗せた視線が、容赦なく美咲に突き刺さる。
「こんな事言うの、非常識だって分かってます。でも…」
頭を下げたままの美咲の声が震え出した。
「ソラと…約束してたんです…1番最初に私の髪…切ってくれるって…」
俺は、前に4人で将来について話した時の事を思い出した。
空人は、専門学校に入って美容師になる。
そして、最初に切るのは、美咲だと自慢げに言っていた。
美咲は、その事をしっかり覚えていた。
「美咲…」
俺と同じくあの時の事を思い出したのか、真由子の目からはさっき以上に涙が溢れた。
「美咲ちゃん」
涙を拭いながら、空人のお母さんが美咲に近付いた。
「そう言ってくれて有難う。空人もきっと喜んでると思うわ」
おばさんは、美咲の肩にハンカチを握りしめた手を置いた。
誰もが美咲に注目した。
「私の髪、ソラに持って行って欲しいんです」
色んな思いを乗せた視線が、容赦なく美咲に突き刺さる。
「こんな事言うの、非常識だって分かってます。でも…」
頭を下げたままの美咲の声が震え出した。
「ソラと…約束してたんです…1番最初に私の髪…切ってくれるって…」
俺は、前に4人で将来について話した時の事を思い出した。
空人は、専門学校に入って美容師になる。
そして、最初に切るのは、美咲だと自慢げに言っていた。
美咲は、その事をしっかり覚えていた。
「美咲…」
俺と同じくあの時の事を思い出したのか、真由子の目からはさっき以上に涙が溢れた。
「美咲ちゃん」
涙を拭いながら、空人のお母さんが美咲に近付いた。
「そう言ってくれて有難う。空人もきっと喜んでると思うわ」
おばさんは、美咲の肩にハンカチを握りしめた手を置いた。