ソレデモワタシハアナタヲアイス
「海人、お母さんの仕事バッグ持って来て」
突然、おばさんが芯のある声を出した。
「え?」
海人は、突然の頼まれ事に動揺した顔でおばさんを見た。
「お母さんの仕事のバッグ分かるでしょう?持って来てちょうだい」
海人は小さく頷いてから、家の中に駆け込んで行った。
俺に上体を引き上げられた美咲も、真由子も、もちろん俺も、おばさんの言葉にただ驚くだけだった。
「まったくうちのバカ息子は…美咲ちゃんにこんな顔させるなんて、本当にダメね」
おばさんは、おじさんと目を合わせて苦笑した。
「美咲さん、息子の為に有難う」
おじさんが、美咲に頭を下げた。
美咲も慌てて涙を拭って頭を下げた。
間もなく、黒いバッグを手にした海人が戻って来た。
「後でちゃんと直してあげるから、今は許してね」
そう言うと、おばさんは美咲をクルリと後ろ向きにさせて、肩より少し下まである美咲の髪をヘアゴムで1つに束ねた。
「本当に良いのね?」
はさみを持ったおばさんは、強い口調で美咲に確認した。
突然、おばさんが芯のある声を出した。
「え?」
海人は、突然の頼まれ事に動揺した顔でおばさんを見た。
「お母さんの仕事のバッグ分かるでしょう?持って来てちょうだい」
海人は小さく頷いてから、家の中に駆け込んで行った。
俺に上体を引き上げられた美咲も、真由子も、もちろん俺も、おばさんの言葉にただ驚くだけだった。
「まったくうちのバカ息子は…美咲ちゃんにこんな顔させるなんて、本当にダメね」
おばさんは、おじさんと目を合わせて苦笑した。
「美咲さん、息子の為に有難う」
おじさんが、美咲に頭を下げた。
美咲も慌てて涙を拭って頭を下げた。
間もなく、黒いバッグを手にした海人が戻って来た。
「後でちゃんと直してあげるから、今は許してね」
そう言うと、おばさんは美咲をクルリと後ろ向きにさせて、肩より少し下まである美咲の髪をヘアゴムで1つに束ねた。
「本当に良いのね?」
はさみを持ったおばさんは、強い口調で美咲に確認した。