ソレデモワタシハアナタヲアイス
「先生に気付かれてたなんて…」
美咲は顔を歪めて、溜め息をついた。
「美咲…本当にごめん!」
真由子が美咲に頭を下げた。
「なんで謝んの?むしろ今日だから私、これに参加出来たワケだし」
美咲は、平然としていた。
「毎年、こっち来てたんだ?俺、てっきりもう帰って来てないんだと思ってたよ」
美咲は、うつむく真由子から俺に視線を移した。
「何それ?実家こっちだし、年末年始くらいは戻るって。ソラの命日はなんとなく」
美咲はニッと笑ってグラスのアルコールを喉に流した。
俺はずっと、美咲は空人と過ごした思い出の詰まったこの場所から、辛さの余り逃げ出したのだと思っていた。
だから俺は、美咲はもうここには戻って来ないのだと、勝手に決めてかかっていた。
「真由子、ほら飲もう。せっかく久しぶりに会ったんだから」
真由子をなだめる美咲の耳には、左右合わせて5コのピアスが輝いていた。
美咲は顔を歪めて、溜め息をついた。
「美咲…本当にごめん!」
真由子が美咲に頭を下げた。
「なんで謝んの?むしろ今日だから私、これに参加出来たワケだし」
美咲は、平然としていた。
「毎年、こっち来てたんだ?俺、てっきりもう帰って来てないんだと思ってたよ」
美咲は、うつむく真由子から俺に視線を移した。
「何それ?実家こっちだし、年末年始くらいは戻るって。ソラの命日はなんとなく」
美咲はニッと笑ってグラスのアルコールを喉に流した。
俺はずっと、美咲は空人と過ごした思い出の詰まったこの場所から、辛さの余り逃げ出したのだと思っていた。
だから俺は、美咲はもうここには戻って来ないのだと、勝手に決めてかかっていた。
「真由子、ほら飲もう。せっかく久しぶりに会ったんだから」
真由子をなだめる美咲の耳には、左右合わせて5コのピアスが輝いていた。