ソレデモワタシハアナタヲアイス
不可思議な行動
「痛い?」
「平気。次もお願い」
心配そうな真由子に、美咲は無表情のままだった。
空人の葬儀の翌日、美咲は空人のお母さんに整えてもらった髪で、いつも通りに登校した。
いや、美咲はいつも通りの美咲じゃなかった。
美咲は、以前の美咲に戻っていた。
空人との付き合いが公認だった美咲は、登校するなりいつもとは違う、悲劇のヒロインという理由で、いつも以上に注目を集めていた。
チラリとも崩さないその無表情さが、誰の目にも美咲のキレイ度を更に増して映す。
俺と真由子は、そんな美咲から目を離す事が出来ず、その日の放課後は、美咲の部屋に上がっていた。
「美咲、本当に一気に3つも増やすの?」
「うん。さっさとやって」
どこかを見つめている美咲の目は、冷たかった。
「真由子、代わろうか?」
手を差し出した俺に、唇を噛み締めた真由子は、黙って首を振った。
「じゃ、次ね」
仕切り直した真由子の声に、美咲は静かに目を閉じた。
「平気。次もお願い」
心配そうな真由子に、美咲は無表情のままだった。
空人の葬儀の翌日、美咲は空人のお母さんに整えてもらった髪で、いつも通りに登校した。
いや、美咲はいつも通りの美咲じゃなかった。
美咲は、以前の美咲に戻っていた。
空人との付き合いが公認だった美咲は、登校するなりいつもとは違う、悲劇のヒロインという理由で、いつも以上に注目を集めていた。
チラリとも崩さないその無表情さが、誰の目にも美咲のキレイ度を更に増して映す。
俺と真由子は、そんな美咲から目を離す事が出来ず、その日の放課後は、美咲の部屋に上がっていた。
「美咲、本当に一気に3つも増やすの?」
「うん。さっさとやって」
どこかを見つめている美咲の目は、冷たかった。
「真由子、代わろうか?」
手を差し出した俺に、唇を噛み締めた真由子は、黙って首を振った。
「じゃ、次ね」
仕切り直した真由子の声に、美咲は静かに目を閉じた。