ソレデモワタシハアナタヲアイス
「じゃ、なんで別れたんですか?」
ここまで来たからには、とことん俺の知らない美咲の情報を収集してやろうと、俺はストレートに聞いてみた。
「…横取りされたんだよ。美咲、来る者拒まずだったから、カレシが居ても告られると別れて、そっちと付き合うヤツだったし。これも大学じゃ有名でさ。俺が卒業した後も何人入れ代わったんだか。って言ってもあの美咲に挑むんだから、皆それなりの人間だったなぁ。見た目とか成績とか家柄とか」
市原さんは、さすがに苦い表情になった。
けれど俺には、そんな市原さんを気にしている余裕はなかった。
―――美咲が来る者拒まず?―――
美咲がどんな大学生活を送っていたのか、俺にはもう想像を膨らませる事も出来なかった。
「ごめん、お待たせ…ってなんでイチもまだ居んの?」
話しが終わったらしく、携帯をしまいながら美咲が戻って来た。
「これだよ。美咲、俺にも待っててって言っただろ?」
市原さんは、呆れた顔で溜め息をついた。
「そうだっけ?じゃ、私達もう行くから。じゃあね」
美咲は、せっかく再会を果たした元カレとの別れを惜しむ事なく、手をヒラヒラと振って歩き出した。
俺は、美咲に手を振り返す市原さんに軽く頭を下げて、また美咲と一緒に人込みの中に身を投げた。
ここまで来たからには、とことん俺の知らない美咲の情報を収集してやろうと、俺はストレートに聞いてみた。
「…横取りされたんだよ。美咲、来る者拒まずだったから、カレシが居ても告られると別れて、そっちと付き合うヤツだったし。これも大学じゃ有名でさ。俺が卒業した後も何人入れ代わったんだか。って言ってもあの美咲に挑むんだから、皆それなりの人間だったなぁ。見た目とか成績とか家柄とか」
市原さんは、さすがに苦い表情になった。
けれど俺には、そんな市原さんを気にしている余裕はなかった。
―――美咲が来る者拒まず?―――
美咲がどんな大学生活を送っていたのか、俺にはもう想像を膨らませる事も出来なかった。
「ごめん、お待たせ…ってなんでイチもまだ居んの?」
話しが終わったらしく、携帯をしまいながら美咲が戻って来た。
「これだよ。美咲、俺にも待っててって言っただろ?」
市原さんは、呆れた顔で溜め息をついた。
「そうだっけ?じゃ、私達もう行くから。じゃあね」
美咲は、せっかく再会を果たした元カレとの別れを惜しむ事なく、手をヒラヒラと振って歩き出した。
俺は、美咲に手を振り返す市原さんに軽く頭を下げて、また美咲と一緒に人込みの中に身を投げた。