ソレデモワタシハアナタヲアイス
「うわっ!カップルばっかだしぃ」
イルミネーションで飾られたクリスマスツリーの周りには、これでもかというくらいカップルであふれ返っていた。
「日本人で良かった。無宗教でもクリスマスはイベントとして成り立ってるし」
美咲は、皮肉を言いながら写真を撮り始めた。
特にする事の無い俺は、そんな美咲の傍で空を見上げた。
―――真っ黒…―――
同じ空のはずなのに、ここの空と俺達の地元の空とでは、何かが違うように見えた。
「もう良いや。カップルばっかでウザイ。隆太、行こう」
さっきまでの上機嫌をすっかり損ねた美咲は、デジカメをしまってその場から離れた。
「美咲、帰るなら送るよ」
俺は、ゆっくり歩く美咲を後ろから、同じ速さで追った。
「えー?まだ遊ぼうよ。どうせ明日、休みなんでしょ?」
美咲は、振り向かずに子供のような声を出した。
「じゃ、どこ行くの?」
「どっか」
俺は、しばらく美咲の後を黙ってついて行った。
イルミネーションで飾られたクリスマスツリーの周りには、これでもかというくらいカップルであふれ返っていた。
「日本人で良かった。無宗教でもクリスマスはイベントとして成り立ってるし」
美咲は、皮肉を言いながら写真を撮り始めた。
特にする事の無い俺は、そんな美咲の傍で空を見上げた。
―――真っ黒…―――
同じ空のはずなのに、ここの空と俺達の地元の空とでは、何かが違うように見えた。
「もう良いや。カップルばっかでウザイ。隆太、行こう」
さっきまでの上機嫌をすっかり損ねた美咲は、デジカメをしまってその場から離れた。
「美咲、帰るなら送るよ」
俺は、ゆっくり歩く美咲を後ろから、同じ速さで追った。
「えー?まだ遊ぼうよ。どうせ明日、休みなんでしょ?」
美咲は、振り向かずに子供のような声を出した。
「じゃ、どこ行くの?」
「どっか」
俺は、しばらく美咲の後を黙ってついて行った。