ソレデモワタシハアナタヲアイス
「リュウ、もう着くよ」
美咲が俺の体を軽く揺すった。
「あ、ごめん。俺、寝てた?」
目を開けると、美咲が隣に座っていた。
「リュウ、疲れてんでしょ?実家帰ったらゆっくり出来そう?」
クリスマスの翌朝、隣で目覚めた美咲は、さっそく俺の事を「リュウ」と呼び始めた。
「うん、たぶん大丈夫だと思うよ。それより…問題は真由子だよね…」
俺はダルくなった首をグルリと回して溜め息をついた。
「そうだよね…まずその関門をどうにかしないと…」
美咲も苦い顔になった。
俺達は、年末年始の休みを利用して、新幹線で一緒に帰省していた。
けれど、つい先日から俺と美咲が付き合い始めた事は、誰にも伝えていなかった。
もちろん、あの真由子にも帰省する事以外は言っていなかった。
「美咲は良いとして俺は絶対、文句言われるよね…」
俺達は、少しの恐怖心を持ちながら、懐かしさを感じる、雪の見えるホームに降りた。
今の美咲の目には、俺が映っている、俺はそう思っていた。
美咲が俺の体を軽く揺すった。
「あ、ごめん。俺、寝てた?」
目を開けると、美咲が隣に座っていた。
「リュウ、疲れてんでしょ?実家帰ったらゆっくり出来そう?」
クリスマスの翌朝、隣で目覚めた美咲は、さっそく俺の事を「リュウ」と呼び始めた。
「うん、たぶん大丈夫だと思うよ。それより…問題は真由子だよね…」
俺はダルくなった首をグルリと回して溜め息をついた。
「そうだよね…まずその関門をどうにかしないと…」
美咲も苦い顔になった。
俺達は、年末年始の休みを利用して、新幹線で一緒に帰省していた。
けれど、つい先日から俺と美咲が付き合い始めた事は、誰にも伝えていなかった。
もちろん、あの真由子にも帰省する事以外は言っていなかった。
「美咲は良いとして俺は絶対、文句言われるよね…」
俺達は、少しの恐怖心を持ちながら、懐かしさを感じる、雪の見えるホームに降りた。
今の美咲の目には、俺が映っている、俺はそう思っていた。