ソレデモワタシハアナタヲアイス
「じゃ、行って来るね。ここから動かないでね」
真由子が隆太と一緒に人込みをかきわけて行った。
急に2人きりにされた俺と美咲は、話題をなくして沈黙を作った。
なんとなく気まずい空気が漂う。
早く真由子と隆太が帰って来てくれないかと2人が消えた方を見たけれど、見付ける事は出来なかった。
その時、歓声と合わせて空が明るくなった。
ドーンという音が時差で聞こえてくる。
どうやら打ち上げが始まったらしい。
「あいつら、始まっちゃったじゃん。戻って来れんのかな?」
色の変わる空を一度見上げてまた2人の姿を探した。
そんな俺の隣で、美咲は無言でデジカメを取り出して空に咲く光りの花を撮り始めた。
静かに何度もシャッターをきる。
「好きなんだって?写真」
俺は、美咲がカメラ越しに見ている花火を見上げた。
「うん」
美咲は手を止める事なく答えた。
真由子が隆太と一緒に人込みをかきわけて行った。
急に2人きりにされた俺と美咲は、話題をなくして沈黙を作った。
なんとなく気まずい空気が漂う。
早く真由子と隆太が帰って来てくれないかと2人が消えた方を見たけれど、見付ける事は出来なかった。
その時、歓声と合わせて空が明るくなった。
ドーンという音が時差で聞こえてくる。
どうやら打ち上げが始まったらしい。
「あいつら、始まっちゃったじゃん。戻って来れんのかな?」
色の変わる空を一度見上げてまた2人の姿を探した。
そんな俺の隣で、美咲は無言でデジカメを取り出して空に咲く光りの花を撮り始めた。
静かに何度もシャッターをきる。
「好きなんだって?写真」
俺は、美咲がカメラ越しに見ている花火を見上げた。
「うん」
美咲は手を止める事なく答えた。