ソレデモワタシハアナタヲアイス
「高橋、次、移動じゃね?」
玉入れの決着を見届けて、佐藤が進行表を広げた。
「そうみたいだね。じゃ、美咲、真由子、頑張ってね。相沢さんも」
俺は、立ち上がって靴に足を入れた。
「頑張ってねって何が?移動ってどこに?」
何も知らない美咲が、頭にクエスチョンを浮かべた。
「今度は体育館でバスケだよ。美咲と真由子、外部参加者でエントリーしてあるからね」
俺は、始めて美咲と真由子に勝手に競技にエントリーしている事を告げた。
「だから運動出来る室内履き持って来いって言ったんだ?」
真由子が呆れた顔になった。
「そうそう。2人共ちゃんと持って来たんでしょ?」
俺は、レジャーシートの上に広げた物を片付け始めた。
「そんな話し聞いてないけど?」
予想通りに、美咲は不機嫌になっている。
「ただ見てるだけじゃつまんないでしょ?真由子もいるんだから遊びでちょっと体動かすくらい良いんじゃない?」
俺は、美咲の反応をうかがった。
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