ソレデモワタシハアナタヲアイス
2度目の場所へ
「あつ…」
空港を出るなり、美咲が呟いた。
「さすが沖縄。全然夏だね」
ついつい俺も顔が引きつる。
「あの時もこんなに暑かったっけ?温暖化のせい?」
美咲は、太陽を直接見ないように手で遮りながら、空を見上げた。
俺達は、宣言した通り、沖縄に旅行に来た。
有休があったとは言え、そんなに連休を取れるわけではない俺達は、修学旅行と同じ、3泊4日の日程で、どうにかここまでたどり着いた。
「東京とはだいぶ違うね。あっちは冬に入るところだったのに。ま、満喫して遊んで帰ろう。せっかくの美咲との2人旅なわけだし」
俺は、自分と美咲の荷物を持って、タクシー乗り場に向かった。
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