ソレデモワタシハアナタヲアイス
「何時から待ってたの?寒かったんじゃない?コーヒーでも飲む?」
俺を部屋に入れるなり、いつもとは違う空気に気付いたのか、珍しく美咲が俺を気遣った。
「うん、じゃ、ご馳走になろうかな」
俺は、初めて来た美咲の部屋を目を休ませる事なく見回した。
相変わらずシンプルな物が好きらしく、部屋はキレイに片付いていた。
「じゃ、適当に座ってて。今、淹れるから」
美咲は、荷物と脱いだコートをとりあえず置いて、そのままキッチンに向かった。
「ねぇ、美咲」
俺は、美咲の指示には従わないで、座らずに美咲の背中に近付いた。
「何?」
俺の気配を感じた美咲は、手を止めずに少しだけ振り返った。
「空人の所に行って来たの?」
俺は、ストレートに聞いた。
「…気付いてたの?」
美咲は、一瞬、手を止めたけれど、動揺を隠したいのか、俺に背中を向けたまま、また手を動かした。
「後から気付いたんだよ。パソコンのデータ整理してたら2年前のクラス会の写真が出て来たから。今日って空人の命日でしょ?」
俺は、美咲と一定の距離を保ったまま、美咲から目を離さなかった。
俺を部屋に入れるなり、いつもとは違う空気に気付いたのか、珍しく美咲が俺を気遣った。
「うん、じゃ、ご馳走になろうかな」
俺は、初めて来た美咲の部屋を目を休ませる事なく見回した。
相変わらずシンプルな物が好きらしく、部屋はキレイに片付いていた。
「じゃ、適当に座ってて。今、淹れるから」
美咲は、荷物と脱いだコートをとりあえず置いて、そのままキッチンに向かった。
「ねぇ、美咲」
俺は、美咲の指示には従わないで、座らずに美咲の背中に近付いた。
「何?」
俺の気配を感じた美咲は、手を止めずに少しだけ振り返った。
「空人の所に行って来たの?」
俺は、ストレートに聞いた。
「…気付いてたの?」
美咲は、一瞬、手を止めたけれど、動揺を隠したいのか、俺に背中を向けたまま、また手を動かした。
「後から気付いたんだよ。パソコンのデータ整理してたら2年前のクラス会の写真が出て来たから。今日って空人の命日でしょ?」
俺は、美咲と一定の距離を保ったまま、美咲から目を離さなかった。