ソレデモワタシハアナタヲアイス
「でね、そのお祝いにクラス会をやろうと思って」
続けた真由子の言葉に私の口が動くのを止めた。
―――クラス会―――
気付けば、高校を卒業して5年が経っている。
私は大学進学の為に、18年間過ごした地元を離れ、一人上京し、そのまま東京で就職した。
大学生の頃はちょくちょく帰省していたけれど、社会人になるとなかなか時間が作れず、今となっては年に1、2回にとどまっていた。
真由子は地元の短大を出て、今は夢だった幼稚園の先生として働いている。
明るくて、面倒見の良い真由子には、あまりにもピッタリな職業で、就職が決まったと連絡が来た時は、本当に嬉しかった。
「美咲も来てくれるよね?美咲が来ないと男子組、集まらないんだよねぇ~」
真由子はいたずらっぽい声になった。
「何それ?私、エサにされるの?」
私もわざと声色を変えてみた。
「もちろんそうだよぉ~。美咲が来るって言いふらさないと」
真由子は今からクラス会が楽しみと言った雰囲気だった。
「いつ?仕事が無い日だと良いんだけど…新幹線も取んないといけないし」
私は笑いながら手帳を取り出した。
「今月の最後の土曜日」
真由子の言葉に一瞬、私の時間は止められた。
―――今月、最後の土曜日…―――
私は手帳を見て、その日を確認した。
続けた真由子の言葉に私の口が動くのを止めた。
―――クラス会―――
気付けば、高校を卒業して5年が経っている。
私は大学進学の為に、18年間過ごした地元を離れ、一人上京し、そのまま東京で就職した。
大学生の頃はちょくちょく帰省していたけれど、社会人になるとなかなか時間が作れず、今となっては年に1、2回にとどまっていた。
真由子は地元の短大を出て、今は夢だった幼稚園の先生として働いている。
明るくて、面倒見の良い真由子には、あまりにもピッタリな職業で、就職が決まったと連絡が来た時は、本当に嬉しかった。
「美咲も来てくれるよね?美咲が来ないと男子組、集まらないんだよねぇ~」
真由子はいたずらっぽい声になった。
「何それ?私、エサにされるの?」
私もわざと声色を変えてみた。
「もちろんそうだよぉ~。美咲が来るって言いふらさないと」
真由子は今からクラス会が楽しみと言った雰囲気だった。
「いつ?仕事が無い日だと良いんだけど…新幹線も取んないといけないし」
私は笑いながら手帳を取り出した。
「今月の最後の土曜日」
真由子の言葉に一瞬、私の時間は止められた。
―――今月、最後の土曜日…―――
私は手帳を見て、その日を確認した。