ソレデモワタシハアナタヲアイス
「…あれ、何?」
予想外の光景をどう理解したら良いのか分からない俺は、コートを指差して、隣で観戦を楽しんでいる隆太に答えを求めた。
「へ?空人、知ってて挑発したんじゃないの?」
隆太もまた予想外の俺の言葉に驚いている。
「あの2人、中学の時バスケ部の4番と5番だよ。空人、中学もバスケ部だったよね?隣の学校だったのに知らなかったの?」
更に衝撃的な情報だった。
―――隣の女バスのキャプテンと副キャプ?―――
俺は中学の頃、女子バスケ部の部長が言っていた言葉を思い出した。
「もしかしてうちの学校との練習試合に1回も来なかった2トップって…」
「ああ、そっか。そっちの女バス弱小だったからあの2人は行ってないんだね」
噂に聞いていた半端なく嫌な性格の持ち主で半端なく強い2人組、それが美咲と真由子らしい。
「んだよ、それ」
俺の体からは一気に全身の力が抜け切った。
「だから美咲がちょっとでも出てくれればってさっき言ったじゃん、俺」
やっと全てが理解出来た。
コートでは俺の状況を知らない美咲と真由子が、相手に追加点を許す事なく点差を縮めている。
予想外の光景をどう理解したら良いのか分からない俺は、コートを指差して、隣で観戦を楽しんでいる隆太に答えを求めた。
「へ?空人、知ってて挑発したんじゃないの?」
隆太もまた予想外の俺の言葉に驚いている。
「あの2人、中学の時バスケ部の4番と5番だよ。空人、中学もバスケ部だったよね?隣の学校だったのに知らなかったの?」
更に衝撃的な情報だった。
―――隣の女バスのキャプテンと副キャプ?―――
俺は中学の頃、女子バスケ部の部長が言っていた言葉を思い出した。
「もしかしてうちの学校との練習試合に1回も来なかった2トップって…」
「ああ、そっか。そっちの女バス弱小だったからあの2人は行ってないんだね」
噂に聞いていた半端なく嫌な性格の持ち主で半端なく強い2人組、それが美咲と真由子らしい。
「んだよ、それ」
俺の体からは一気に全身の力が抜け切った。
「だから美咲がちょっとでも出てくれればってさっき言ったじゃん、俺」
やっと全てが理解出来た。
コートでは俺の状況を知らない美咲と真由子が、相手に追加点を許す事なく点差を縮めている。