ソレデモワタシハアナタヲアイス
体育館が近付くにつれて、床からビリビリとした振動が伝わって来た。
「…何か、うるさそうじゃねぇ?美咲、ここ入んの?」
扉の前で戸惑った表情をしている美咲に、俺はあえて確認をした。
全ての扉や窓が閉まっているのだろうけれど、明らかにとんでもない音量の音がもれている。
きっと体育館の中はライヴハウス状態になっているだろうと俺は予想した。
「ちょっとだけ見てさっさと出るか?」
きっと美咲の性格上、見に行くと言った手前、どんなに自分にとって嫌な環境だろうと見に行く。
俺は、目的の会長のステージを少しだけ見て、さっさと美咲を連れ出そうと考えた。
床以上にビリビリと音の振動を受けている扉を開けると、案の定、体育館の中は爆音で満たされていた。
中に入ると同時に美咲が何かを呟いて両手で両耳を塞いだ。
きっとこのうるささに軽く文句でも言ったのだろうけれど、すぐ傍に居ても何を言ったのか分からないくらい、スピーカーから放出された音が容赦なく襲い掛かって来る。
まだ耳を押さえている美咲は、眉間にシワを寄せてかなりな不機嫌顔になっていた。
とりあえず、このまま扉の前で突っ立っていたら邪魔になると感じた俺は、ステージの方を指差して、もう少し前に進もうと美咲にジェスチャーをした。
美咲はちゃんと意味を理解してくれたらしく、俺のあとについて来て隣に立った。
「…何か、うるさそうじゃねぇ?美咲、ここ入んの?」
扉の前で戸惑った表情をしている美咲に、俺はあえて確認をした。
全ての扉や窓が閉まっているのだろうけれど、明らかにとんでもない音量の音がもれている。
きっと体育館の中はライヴハウス状態になっているだろうと俺は予想した。
「ちょっとだけ見てさっさと出るか?」
きっと美咲の性格上、見に行くと言った手前、どんなに自分にとって嫌な環境だろうと見に行く。
俺は、目的の会長のステージを少しだけ見て、さっさと美咲を連れ出そうと考えた。
床以上にビリビリと音の振動を受けている扉を開けると、案の定、体育館の中は爆音で満たされていた。
中に入ると同時に美咲が何かを呟いて両手で両耳を塞いだ。
きっとこのうるささに軽く文句でも言ったのだろうけれど、すぐ傍に居ても何を言ったのか分からないくらい、スピーカーから放出された音が容赦なく襲い掛かって来る。
まだ耳を押さえている美咲は、眉間にシワを寄せてかなりな不機嫌顔になっていた。
とりあえず、このまま扉の前で突っ立っていたら邪魔になると感じた俺は、ステージの方を指差して、もう少し前に進もうと美咲にジェスチャーをした。
美咲はちゃんと意味を理解してくれたらしく、俺のあとについて来て隣に立った。