ソレデモワタシハアナタヲアイス
あの日
「隆太ぁ~、遅いよぉ~」
クラス会の会場として選ばれたイタリアンレストランに駆け込んだ俺に淡いイエローのワンピースに身を包んだ真由子が駆け寄ってきた。
「ごめん、でも仕事、早めに切り上げてそのまま新幹線乗って来たんだよ?これでも」
ネクタイを少しゆるめながら一度、真由子を見て、俺は会場を見回した。
―――もしかしたら全員集合?―――
予想以上にけっこう人がいる。
「クラス会なんていうからどっかの居酒屋かと思ったら…」
「それじゃつまんないでしょ?」
真由子が大成功というような顔をした。
「すごいんだよ。なんと欠席は4人だけ」
思いの外、人数が集まったおかげで、あまり大きくないけれど、イタリアンレストランを貸し切れる事が出来たんだと真由子は続けた。
「すごいね。古葉っち愛されてるんだね。俺も好きだけど」
「皆、古葉ちゃん大好きだったもんね」
俺は真由子と一緒に空いている席に座ってまた、会場を見回した。
「あれ?隆太じゃん!」
「何、おまえスーツかよ!」
久しぶりの顔と声があふれていた。
「美咲なら少し遅れるって」
会場内をキョロキョロと動いていた目が真由子に引き戻された。
「あ、そう…」
何だか見透かされているようだった。
クラス会の会場として選ばれたイタリアンレストランに駆け込んだ俺に淡いイエローのワンピースに身を包んだ真由子が駆け寄ってきた。
「ごめん、でも仕事、早めに切り上げてそのまま新幹線乗って来たんだよ?これでも」
ネクタイを少しゆるめながら一度、真由子を見て、俺は会場を見回した。
―――もしかしたら全員集合?―――
予想以上にけっこう人がいる。
「クラス会なんていうからどっかの居酒屋かと思ったら…」
「それじゃつまんないでしょ?」
真由子が大成功というような顔をした。
「すごいんだよ。なんと欠席は4人だけ」
思いの外、人数が集まったおかげで、あまり大きくないけれど、イタリアンレストランを貸し切れる事が出来たんだと真由子は続けた。
「すごいね。古葉っち愛されてるんだね。俺も好きだけど」
「皆、古葉ちゃん大好きだったもんね」
俺は真由子と一緒に空いている席に座ってまた、会場を見回した。
「あれ?隆太じゃん!」
「何、おまえスーツかよ!」
久しぶりの顔と声があふれていた。
「美咲なら少し遅れるって」
会場内をキョロキョロと動いていた目が真由子に引き戻された。
「あ、そう…」
何だか見透かされているようだった。