【短編集】エーテルの底で
ピンク色の花びらがヒラヒラ舞う。
この桜並木道を通り抜けるまでは
亮平の後ろ、この特等席は
あたしのものだよね。
亮平の学ランをぎゅっと掴むと、涙がこぼれて頬をつたった。
ただ、あたしが亮平を好きだっただけだ。
なのに、どうして涙がとまらないんだろう?
自転車は、桜並木道をゆっくり走っていく。
この桜並木道を通り抜けるまでは
亮平の後ろ、この特等席は
あたしのものだよね。
亮平の学ランをぎゅっと掴むと、涙がこぼれて頬をつたった。
ただ、あたしが亮平を好きだっただけだ。
なのに、どうして涙がとまらないんだろう?
自転車は、桜並木道をゆっくり走っていく。