甘い香り
次の休み時間から、
中條がやたらと話しかけて
くるようになった。

逆に、藤村は俺を避けるように
授業を終えてすぐに出ていく。

俺は少し寂しい気持ちを感じながらも、
藤村の好きにさせておいた。

(…これで、良かったんだよな?きっと。)

俺は誰にも問えず、
自問自答を繰り返していた。
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