甘い香り
その時だ。

「…涼香?」

お兄ちゃんの声がした。

「入るよ。」

お兄ちゃんはそう言って入ってきた。

あたしはベッドから
体を起こして立ち上がる。

「…涼香、本当は鈴華を
泊めたくないんでしょ?」

「え?」

「解るよ。あの場で本当の事
言えずにいた事位。」

「…。」
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