甘い香り
あたしは言った。

「…涼ちゃんは、
どう思ってるの…?」

「僕…?」

「前に付き合ってたとか
より戻したいだとか言って、
あの人に優しくして。
今気持ちがないのなら、
優しくなんかしないで。
あたしだけを想ってよ…。」

「涼香…。」

お兄ちゃんは困った顔をしていた。

解ってる、
困らせてるのはあたし。

だけど、その原因は
お兄ちゃんにもあるんだよ…?
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