甘い香り
出ていく前に思い出を作ろうと、
僕は涼香を笑わせることにした。

楽しい思い出で
いっぱいにしてやろう。

そう考えてリビングへ入ると、
涼香が僕を呼んだ。

「あっ、ねぇねぇ涼ちゃん。」

「ん?」

「久しぶりにゲームしようよ。」

「いいよ。」

最後の夜だ。

涼香のリクエストに
答えるのも悪くない。
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