甘い香り
数日後。

修学旅行の日。

だけど涼香は学校へ出掛けていく。

行かない人は学校に行かなければならない。

完全な休みではないからだ。

何のために約束をしたか
解らなくなってしまったが
それが学校の方針ならば仕方ない。

「じゃあ、涼ちゃん。
あたし行ってくるね。」

「うん、気をつけて。」

「何かあったら連絡してね。」

「解ってる。」

涼香は手を振って僕の部屋を
出て行った。

僕はその姿をいつまでも見送っていた。
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