甘い香り
涼ちゃんの部屋。
まだ、涼ちゃんがよく
つけていたコロンの匂いが残っている。
あの甘い香りの正体を
いつか訊いた事があった。
すると涼ちゃんは
「バニラだよ。バニラのコロン。
中学のとき、修学旅行先で
お土産として買っていったんだけど
渡したかった相手、
まだ小さかったから。
コロンつける年になるまで
待ってるんだ。
もちろん、自分のは
ちゃんと買ってるけど。」と。
あたしはそんなことを思い出しながら
涼ちゃんの机の引き出しを開けた。
まだ、涼ちゃんがよく
つけていたコロンの匂いが残っている。
あの甘い香りの正体を
いつか訊いた事があった。
すると涼ちゃんは
「バニラだよ。バニラのコロン。
中学のとき、修学旅行先で
お土産として買っていったんだけど
渡したかった相手、
まだ小さかったから。
コロンつける年になるまで
待ってるんだ。
もちろん、自分のは
ちゃんと買ってるけど。」と。
あたしはそんなことを思い出しながら
涼ちゃんの机の引き出しを開けた。