甘い香り
あたしはお兄ちゃんを
抱き締めて言った。

「涼ちゃんのバカ。
あたしは涼ちゃんの存在が
迷惑だったこと、一度もない。
それはいまも昔も同じよ。
あたしは昔からお兄ちゃんが
だいすきなんだから。」

「…ありがと、涼香。」

お兄ちゃんが、微笑った。
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