甘い香り
いやな、予感がした。

あたしは思わず高岡くんの
手を引っ張って走り出していた。

「あ、ちょっ…おい!!」

「説明は後!!ちょっと付き合って!!」

「…ったく…しゃあねぇな…
怒られたらお前のせいだかんな?」

「それは承知の上よ!!」

あたしは夢中だった。

(…どうか、無事でいてよね…。)

そう祈りながら走っていた。
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