短編小説の集い。
噂の公園は何の変鉄もないごく普通の公園です。
木々が周りに鬱蒼(うっそう)と生い茂り、公園内に大きな日傘をさします。
夏場になれば、人々は暑さしのぎに木々の日傘に集まるものです。
遊戯もこれといって真新しくもなく、年季の入ったアスレチックや三人兄弟のように並んだ鉄棒、砂場に滑り台……そしてブランコがあります。
公園の奥には、碑石がひとつありました。
公園に並べられたベンチには、いつも散歩で立ち寄った老婆がいました。
老婆はいつも、子供達が遊んでいる姿を見ては優しく微笑むのでした。